各監督の紹介

暑いが合い言葉のこの夏・・・今年は秋がなくていきなり冬になる、という噂を小耳に挟みました。2~3年前もそんなことがあったような。
さて、公式サイトはあるものの、そういえば、あまり詳しく監督や出演者のことを書いてないな、と気づき、少しずつ、詳しくご紹介していけたらな、と思います。
よろしかったらおつきあいください。と前置いて。
今日は各作品の監督のプロフィールをご紹介します烈
「誘惑として、」監督:与那覇政之(よなはまさゆき)

沖縄生まれ。多摩美術大学芸術学部二部上野毛校卒。
1998年、自作「アタラクシア」、「ゆらぎの憧憬」を制作。それぞれ水戸短編映画祭、イメージフォーラムフェスティバル98にて審査員特別賞を受賞。
のちに「ゆらぎの憧憬」は横浜美術館に所蔵される。
その後、「白日」(三宅流監督)、「サイケデリック・オルガン・パンダ」(帯谷有理監督)、「僕は一日で駄目になる」(小沢和史監督)など、多くのインディペンデント作品、短編映画の撮影を担当する。
近年では「ひぐらしのなく頃に」(及川中監督)、「ドモ又の死」(奥秀太郎監督)、2009年公開「美代子阿佐ヶ谷気分」(坪田義史監督)、「USB」(奥秀太郎監督)を撮影。
音楽PV、舞台用映像、ドキュメンタリーなどの撮影も多く手掛けている。

美代子阿佐ヶ谷気分」はソウルの映画祭で最優秀賞受賞烈ニュースはこちら
おめでとうございます

牢映像と言えば与那覇政之、という手腕の持ち主で知られる監督です牢
「他界」監督:高野貴子(たかのよしこ)
日本大学芸術学部で映画作りを学ぶ。
その後、映画に魅せられた仲間たちと映画を作りを始める。その集まりを、インディペンデント映像制作集団・空族(くぞく)とし、2003年「雲の上」(映画美学校映画祭2004年スカラシップ賞受賞)、2007年「国道20号線」などを制作、撮影を担当する。
2009年には新作「サウダージ」の調査記録の映像をまとめたドキュメンタリー「Furusato2009」を構成・編集。現在「サウダージ」を制作中。

「石を探す」ような作品作りを行う独特な方であり、作品です
「ハシッシ・ギャング」監督:小沢和史(おざわかずし)
1974年静岡県出身。小川国夫氏の小説にも描かれる大井川流域の町、金谷町で生まれ育つ。多摩美術大学二部在学中に監督した短編映画が、ぴあフィルムフェスティバルをはじめ、数々の映画祭コンペに入選・入賞。
その後「人さらいが来ればいいのに」(水戸短編映画祭2003準グランプリ)をはじめ、自称芸術家の都落ちを描いた「僕は1日で駄目になる」(2010年3/19エースデュースよりDVD発売)、ブルーズシンガーAZUMIのドキュメント「地下の日だまり」など、10本近くの短編映画を監督。
現在、長編映画のシナリオ執筆中、また2つの音楽系ドキュメントを製作中。

ブログをやられています!聾

愛用品、藤枝市に寄贈される

数日前の話ですが、8/26、藤枝市に小川国夫さんの愛用品寄贈のニュースがありました。
記事はこちら
 寄贈されたのは、自筆原稿や、ご使用だった机や椅子や硯(すずり)、フランス留学時代の愛用のセーターや旅行かばんなども獵原稿は、完成前の草稿も含まれているそうです。
藤枝市文学館では、今後、書斎の再現や、企画展なども行われていくとのこと。
これはすごい獵その機会が楽しみです。
そういえば五月の終わり、東京の駒場にある日本近代文学館で、「日本近代文学館 新収蔵資料展」が開催され、そこに、“小川国夫コレクション”の一部も展示されていました。その時も、硯や万年筆などが展示されていたように記憶します。
様々な作家たちの数ある展示物の中、綺麗に小宇宙を形成するように展示されていた“小川国夫コレクション”たちは、持ち主がいなくなったことを知らぬまま、なぜかここにいる・・・そろそろ仕事なんじゃないですか?、というような、そんな趣でした。勝手な想像ですが嶺
藤枝市文学館でも、物たちは新しい職場だが何か違う・・・と思いつつ、同僚の再来を、やや緊張した心持ちをキープしつつ待つ・・・
なんだか今日は、そういうイメージなんですが・・・まとまりませんでこのへんで玲

トークイベントのお知らせ

スノドカフェというスペースで、「ハシッシ・ギャング」監督の小沢和史さん出演のトークイベントがあります。
お近くの方は是非に獵
 映画『デルタ 小川国夫原作オムニバス』静岡公開記念イベント
 小沢和史監督(「ハシッシ・ギャング」監督)スペシャルトーク
 聞き手:小二田 誠二 氏(静岡大学人文学部 教授)
  日時:9/3(金) 19:30開場/20:00開始
  場所:スノドカフェ(静岡県清水市)
  スノドカフェ公式サイト http://www.snowdoll.net/sndc/
まだまだあつーーい日が続きます。
東京での上映は、渋谷アップリンクXにて、連日15時より獵
9月3日(金)までです!お見逃し無く!

ラジオ出演します

藤枝上映に先立ち、「ハシッシ・ギャング」監督小沢和史さんが、静岡のラジオに出演します。
【ラジオ出演】
 9/3(金)AM11:00~
 静岡76.9FM.Hi!「ひるラジ!静岡情報館」
  「静岡76.9FM.Hi!」公式サイト
  http://www.fmhi.co.jp/program.php?duqwy=0&pcd=2
  「FM-Hi!ひるラジ(金)」web情報
  http://fmhitj.eshizuoka.jp/
 
よかったら聞いてみてください獵

初夏のチラシ配りの思い出。

今回、ロードショー前と、ロードショー中にも、何度か、神田神保町や早稲田の古書店街を中心に、チラシやポスター、配らせて頂きました
神保町は、与那覇監督(「誘惑として、」)が足繁く、回ってくれたんですが、その時、
「小川さん?よくその辺りを歩いてらしたよ~」とか
「小川さんの映画っていうんなら、置かせて頂きますよ」など、
ありがたい反応をたくさん頂いたそうです漣
映画を見に来られた方の中にも、出版社の方などがいらして、よく水道橋のどこそこで飲んだ、などのお話を伺ったこともあります。
昨年秋、映画のロケハンで、撮影候補地を回っている時もそうでしたが、小川氏が「つい、さっきまで、そこにいらした」ような気配を感じることが何度かあって、神保町のお話なんかも、同じような感覚に陥ります。
考えてみたら、この映画も、特に「誘惑として、」と「他界」は、そういう、不在感が、物質として、そこに“ある”ように感じる作品でした。
9/3までの渋谷アップリンクでの上映、ご覧頂けたら幸いです獵

エンディング曲

この映画のエンディングには、小川国夫氏に縁のあるSIVAさんのスパニッシュ・ギターの演奏を入れさせて頂いています。
若い頃、フランスに留学し、単車でヨーロッパ各地、地中海沿岸、北アフリカなど、様々な土地を放浪した小川国夫氏。
そんな小川氏は、スペインの酒場で奏でられるスパニッシュギターに、大変興味惹かれ、毎晩のように、酒場で楽しんでいたという話を聞いたことがあります。
時期は違えど、SIVAさんも、若き頃、数年間に渡り、スペインのジプシーと生活を共にしていたお方。ちなみに現在は、音楽活動、ラジオ出演などをはじめ、静岡市でOSTERIA BAR「SALUTE」という、新イタリアンのお店も営んでらっしゃいます。とても素敵なお店です烈
小川氏は、SIVAさんのギターが大好きだったそうです。
どこか懐かしい、あのとき、あの瞬間が、まざまざと甦るのでしょうか。
この映画のために提供していただいた曲は「アポロンの島より」。
これは小川氏の処女作的作品「アポロンの島」に基づいて、SIVAさんがお作りになった曲。「アポロンの島」の情景、心象風景などが、ギターによって綴られています。
カラオケ好きの小川氏は、静岡に来る度に、お忍びでSIVAさんのお店に出向き、最後にはカラオケを一緒に楽しまれていたという話もお聞きしたことがあります。
そんなゆかりのある名曲が、この映画のラストに。映画全体の世界観を、ぐっと引き上げてくださっています。全部流せないのが本当に残念です。
SIVAさんに感謝、と共に、ご覧になった皆様、ラストの曲に、ご注目いただけたら嬉しいです獵

藤枝市文学館

小川国夫氏の故郷であり、創作の場であった静岡県藤枝市には、「藤枝市文学館」というところがあります。
文学館のあゆみ(文学館HPより抜粋)
文学館の建設運動は、昭和56年に市民要望が提出され、58年には、市民有志が「藤枝文学舎を育てる会」を結成し独自の募金活動を行う中、貴重な資料の寄贈や文学展示会、講演会、情報発信などの活動が展開されてきました。藤枝市では、こうした活動を受けて、多くの皆さんからの寄附金を基に平成3年から「文学舎施設整備基金」として独自の積み立てを行ってきました。 この文学館は、平成8年に作成した「藤枝文学館基本構想・基本計画」および9年に作成した「実施設計」(16年度に見直し)を基に建設着工し、19年1月に完成しました。

つまり、30年近くの時をかけ、ようやく2007年に完成した文学館なのでした。
収蔵資料は、小川国夫作品はもちろん、童謡「月の沙漠」で知られる抒情画家の加藤まさを、藤枝出身の眼科医で作家の藤枝静男を中心に、郷土にまつわる文化、芸術の展示がなされています。
この建設がようやく決定し、設計、資料など、もろもろについて、文学舎の皆さんと小川国夫氏が、熱く討議、検討されていた光景を思い出します。
元々あった、郷土博物館に併設される形で建設された文学館。
場所は、小川文学の舞台にもなっており、小川氏の散歩コースでもあった、蓮華寺池公園の脇にあります。この公園も、郷土博物館も大変趣き深い場所です。蓮はもちろん、四季折々の豊かな顔を見せてくれる公園。
この映画がきっかけで、様々な映像作家の方と出会う機会をいただきました。その中で、小川文学を好んで読まれている監督さんがいらして、その方は、なんと、数年前、どうしても小川文学の舞台を見たくなり、一人、この蓮華寺池公園を訪ねたとか。
地元藤枝では、藤枝文学舎の皆さんにより、文学散歩(散策)など企画されたりしていますが、県外からお越しの方にもわかるような、散策マップなるものが、用意されていてもいいな、と思います。
いつか、作ってみようかなあ・・・牢

去年の今頃

去年の今頃、この映画は目下、撮影準備に大わらわの頃だったと記憶してます。
この映画、監督が三人おりますが、全く違う毛色をまとい、タイトル「デルタ」のごとく、それぞれが、ちゃんとした一本の川として、動いていました。
撮影の中心地は、藤枝とその周辺。
昨年秋の初上映をご覧くださったのは、ほとんどが地元の皆さん。
自分たちが住んでいる場所の見知った風景が、小川文学世界の中の映画の風景になっているのを目撃する・・・
どんな感じだったんでしょう、
一つ、面白かったのは、上映後、観客のお一人が、映画の話の中で、A地点からB地点に歩いて移動するところがあるのですが、実際にはA地点とB地点は、方向がまったく正反対だという地理的な矛盾を、冗談でですがご指摘くださったことで、あー、地元ならではだなーと思った次第です。
そういえば、東京でご覧くださった知人の方で、静岡県出身の方も、「あの音は静岡の音」「あの空は静岡の空」など、各所で静岡を発見し、懐かしくなったと仰ってました。
まとまりませんがこのへんで牢