金崎敬江さんインタビュー

今日はオムニバスの中の一編、「ハシッシ・ギャング」で大槻りさ子役をなさいました金崎敬江(かなざきひろえ)さんのインタビューです獵
金崎さんと言えば、舞台にダンス、振付けに、映像にと、本当に多岐に渡った表現活動をなさっている身体表現のプロ。詳しくはこちら
そんな金崎さんに今回の映画について、お話をうかがいました劣
                                   
(それではインタビュースタート獵)
今回の映画「ハシッシ・ギャング」の役どころ、“りさ子”について、普段と比べてどうだったか、など、お聞かせください。
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   物静かなりさ子という役は普段の私とは、ずいぶん違いましたが、何か想いを持って過ごして(生きている)いるのだろうという部分を想像するのが面白かったですね。

「ハシッシ・ギャング」の主人公である“私”(松浦祐也さん演じる)は、“りさ子”に惚れるわけですが、“私”と言う人は、りさ子にとって、どういう存在だと思いましたか?“りさ子”を演じながら、何か感じたことなどあったら聞かせてください。
また、金崎さんから見て、主人公“私”はどう思いますか?
    「私」にとって、りさ子はきっと本で読んで想像しているような、はたまた、初恋の人の面影のあるような、そういう、直に触れるのには時間のかかる女性像なのではないかと思います。
りさ子を演じながら考えたのは、言えない想い、抱えている事情を、「私」はどう感じているのだろう、どういうコンタクトをしてくるだろうということで、黙っている分、敏感に空気を感じていたなと想います。
また、「私」は、ロマンを持つ男の人なのだろうなと。夢を追いかけていたはずが働いてしまい、日々がなんとなしに過ぎてしまうことに、憤りを感じている。
俺の存在は、こんなものじゃない、と。なにかきっかけを掴めば、輝きを取り戻す人なんじゃないかな。

なるほど。鋭くも愛がある「私」への洞察。しかも色んな人に言えることですよね、ある種群像としての「私」というか。そんな中、金崎さんは映画の中で孔雀になったりもしていますが、あれはどうやっているんでしょう?見事すぎてCGと信じて疑わなかった人も多かったと聞きました。
lifeximg_20100805132818.jpg    ありがとうございます。
あれはですね、まず監督に孔雀になってくださいと言われまして…孔雀の映像を観ました。いわゆる動物観察のような。で、鳥の動きを研究して、身体のポイントをいくつか設定し、あとはこっそり練習しました(笑)

なるほど。金崎さんで色んな動物を見てみたいです。ちなみにやってみたい動物(に限らず)動きとかありますか?
    やってみたいものですか。動物シリーズは、たまにやってみると身体の幅が広がって面白いだろうなと思いました。
あとは、飛べたらいいなと思っています。飛べないのだけれど、飛んだなって感じられるような。風にくるくると舞う落ち葉や、波にもなれたらいいですね。

なるほどーー飛ぶ、かあ。広がりますねえ!
せっかくなんで色々うかがっちゃいますが、金崎さんは、喋っても、動いても、演じても、常に極限まで高めた自分の能力を、余すところ無く提供する女優さんですが、金崎さんの目指す俳優像ってどんななんでしょう?
    なんでしょうねぇ。
そういう風に言って頂けることにまずは感謝しつつ。
柔軟でありたいと思っています。これ、と自分を規定してしまうのではなく、臆せずたくさんのことに挑戦し続けること、そしてまだ見ぬ引き出しを作り続けること。
そして、存在が空気を変えられるようになりたいですね。

ちなみにご自身が出演されるとき、舞台と映像の違いってどうでしたか?
    舞台では、お客さんの視点は様々ですから、そこに在る自分全体、を意識しますが、映像では、監督が何を見せたいか(カット割り、カメラワークなどで)を意識しますね。その他は、特に変わることがない気がします。嘘をつかないこととか、呼吸を意識するとか。
なるほど!今回、小川国夫原作は、いかがでしたか?
    もっと堅苦しいものを想像していましたが、読みやすかったです。世間の時間軸から、ちょっと外れてしまった、歪みの感覚が好きでした。
歪みとは、面白い表現ですね。いつもはどんな本を読まれたり、本以外でも、ご興味、教えてください。
   普段だと、恩田陸さんは結構読みましたね。あと、江國香織さん。女の子っぽいですね、このラインナップ。ついでに、吉本ばななさんの『キッチン』と『とかげ』は、いつかやってみたいと思っています。『とかげ』は実はずいぶん前にリーディングでやったのですが。
 あと、賛否両論ありますが内田樹さんの本は、身体について書いてある物を読みます。(武道や合気道からの視点で。) 画家ではJoan Miroが好きです。色使いと子供の絵のようなタッチが。家の犬もmiroと言います、柴犬ですが(笑)

実際「ハシッシ・ギャング」は、映画になってみて、どうでしたか?
lifeximg_20100805132553.jpg   まずは編集技術にびっくりしました。また、撮影を見てないシーンが、脚本から立ち上がる様を、自分の想像とは違うカット割など、面白かったのと、松浦さん(「私」役)と土肥さん(「木南」役)のやり取りは面白かったです。ずいぶん短くなっていたので(作品自体が)もっと見たいと思いました。
現場で印象に残ったことなどありますか?
    茶畑。
静岡では何度かお仕事をしていて茶畑も知っていましたが、あの、一面茶畑で、くるくると回る風車?たちの姿は圧巻でした。
そうそう、本編ではカットされてしまったのですが、海で、水際のシーンを撮っていた時に、どんどん潮が満ちてきて、カメラマンさんが水に浸かっていってしまいましたわ。大変そうでした。
私個人としては砂浜で踊らせて頂いたのがすごく気持ちよかったです。

なるほどーー。たくさんお応えいただき、ありがとうございます!
最後に、金崎さんの今後の予定など教えてください!
   まずは8月に天然果実『Water-Cooler』に出演します。10月にはピーチャムカンパニー『口笛を吹けば嵐』に。そして、12月には自分で企画しますmiel(ミエル)という団体の最初の公演があります。どれも舞台です。
楽しみですね!どうもありがとうございました!
                            
さて、お楽しみいただけましたでしょうか?
映画とあわせ、今後の金崎さんの動向にも注目です裂
金崎敬江さん、ありがとうございました獵
lifeximg_20100805133120.jpgphoto by 橋本恵一郎氏