関西上映先行イベント“shellsong”

“shellsong” 耳よ、貝のように歌え
日時 2010年12月5日(日)12:00~15:00
場所 ビジュアルアーツ専門学校大阪
主催 DOOM!空族
<プログラム>
12:00~ 映画『デルタ』上映
13:30~ 対談+朗読パフォーマンス
湯浅学(幻の名盤解放同盟)x倉田めば(大阪ダルク
<概要>
 アメリカの作家W・バロウズは、言語を宇宙から侵入してきた悪性のウィルスであると定義した。絶え間ない自己増殖を続ける言葉にわたしたちはどれだけ使い倒され、日々消耗させられているのだろう。
 「言葉は光」という命題を生涯かけて証そうとした作家がここ日本にいたのをご存じだろうか。孤高の小説家小川国夫がその人だ。対象を凝視し、耳をそばだて選ばれた言葉は原石の輝きを放つ。手繰り寄せた幻視と幻聴を、研ぎ澄まされた文体で表した作品はいわゆる小説の枠には収まらない。
 映像化不可能と言われてきた小川国夫の作品群が、短編映画のオムニバスという形式で2009年初めて映像化された。気鋭の映像作家三名が原石の言葉を担ぎ上げ、映像と声に置き換えようと果敢に挑んだ。
 三本の短編が織りなす「デルタ=三角州」がどのような形を描くのか見届け、小川国夫文学の現在性を体感してほしい。
 関西上映先行特別イベントとして、湯浅学と倉田めばをゲストに迎え、対談+朗読パフォーマンスを実施。DJによるビート、異形の声、彼岸からの跫(あしおと)をミックスし、不可聴の世界を呼び覚ます。冬の大阪で、「言葉は光」という命題をいま一度問う。
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